世界的にトコジラミ被害が増えているようです。
その原因の一つとして、交通が便利になりバックパッカーなどの
海外旅行者が増加してきたことが考えられます。
また、殺虫剤を使用する場合、残効性のあるものを使わなくなったことも
一因としてあるようです。
トコジラミ類は、世界から 70種以上記録されていますが
人に被害を及ぼすのは、殆どがトコジラミです。
(一般にはナンキンムシという名前でよく知られています)
・大阪府下における相談件数も、近年増えています。
◆ - 生 態 -
トコジラミの成虫は赤褐色で 5~8mmの円形をした扁平の
昆虫です。
卵は 25℃では 6~7日で孵化し、幼虫は 1~3ヶ月で成虫に
なります。
成虫の寿命は長く、 1年近くも生存します。
飢餓状態にも強く、絶食状態で 2~3ヶ月は生存可能です。
夜間、壁の隙間などから出てきて吸血し、手や脚の露出
部分に被害を受けやすいです。
トコジラミは、潜み場所付近に独特の墨汁を散らしたような
脱糞をするので、はっきりとその存在がわかります。
◆ - 生 息 場 所 -
主に寝床周辺や壁の隙間などに潜んでいます。
しかし、大量発生時には至る所で生息が確認されます。
畳
壁面角
引き出しの中
窓枠下
天井の浅
服
◆ - 対 策 -
駆除には市販の燻煙剤を使用するか、エアゾール剤などを使用する方法があります。
しかし、家庭用殺虫剤として主に使用されるピレスロイド含有のものは、概して効果が低く
トコジラミが忌避する(殺虫剤を避けて、潜み場所の奥などへ逃げ込んでしまう)という
報告もあります。